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零れ落ちてゆく想い

わたしはきみの声とても好きだけど。とくに歌う声が。優しくて甘いメロディにのせて。でもきみの声は忘れてしまった。思い出せるけど。でも忘れた。きみの伏せたまつ毛のことは覚えてる。だっていつもきみはわたしの目を見ずに目を伏せたまま色んなことを話してくれたから。見上げるといつもそこにいて、その近さがいつもちょうどよかった。きみは若過ぎた。わたしには手が出せないほどに。